あるあるレポート
2016年5月号(5月26日発行)

「企業は人」〜リゾートを追求し、お客様の満足を追究する人材育成を目指して〜


【第2回】

あるあるレポートの連載企画!高知県にあるリゾートホテルから、キャリア形成への取組みに関する現場レポートの第2回目です。




四国最南端 絶景リゾートホテル 足摺テルメ

こんにちは!足摺テルメ 総支配人の宮崎と申します。少し時間が空いてしまいましたので、まずは前回のレポートの「あらすじ」からお話しを始めようと思います。前回の「あるあるレポート1月号」では、【ホテル業 ”ズブの素人” の私が、いきなりホテルの総支配人に就任し「ホテル再建」に一人奮闘するが、スタッフの士気は思うように上がらず苦悩の日々を送る中、サービスセンターから届いた一枚の講習会の案内が、「希望の光」となり、「キャリア診断サービス」を受けることを決めた。】ところまで皆さんにお話しさせて頂きました。→前回のお話はこちら


ご存知とは思いますが、「キャリア診断サービス」とは「社員と会社の想いをひとつに」をテーマにした診断サービスです。「ホテル再建」に向けて一人相撲をしていたことに気がついた私にとって、社員の今の気持ちを把握することが最も大切なことと位置付けていました。その反面、社員の気持ちを知ることは怖い気持ちもありました。さて、その結果は・・・?



私の予想に違わず、散々な結果でした。分かってはいましたが、正直ショックを受けたのは事実です。内心(自分の正直な気持ちとしては)、「社員の言うことを真に受ける必要はない、そんな綺麗ことを言っていたら経営はうまくいかない。」こんな気持ちが浮かんできました。しかし、すぐに「客観的に事実を受け止めて、できることから改善をしていかなければ、再建への道は遠ざかる。」と思い直しました。何故なら、実際にゲストにサービスをするのは社員の皆であり、お客様は社員のサービスをホテルのサービスとして認識し、私たちの評価を決めていることは理解していたからです。そこで、自分の会社では無く、他人の会社の診断結果であると自分に思い込ませて、レポートを読み進めていくことにしました。



すると、様々な興味深い事実が浮かび上がってきました。その中でも、最も興味深く、私にとって重要だったのは、社員が「会社の求める人物像」が具体的でなく、また会社の求める人材になったとしても評価されないと感じている点でした。確かに、言われてみればその通りで、社員にとっては会社(私)からの評価が最も気になることだと思いました。その評価の基準が曖昧であり、また例え評価の基準が明確になり、会社の求める人材になったとしても評価されないと感じているのであれば、士気があがらないのは当然のことでした。私にとっての最大のミッションは「足摺テルメの再建」であり、明確でしたが、その「足摺テルメの再建」に向けて社員に求めるミッションや人物像が全く明確になっていなかったのです!

このことは、私に二つの重要な「課題」を与えてくれました。一つは、「会社の求める人物像を明確にし、客観的に見て公平に評価できる基準」を決める必要があること。二つ目は、「私が社員の頑張りに対して、労をねぎらうことが全くできていない」ということでした。私は、直ぐにリーダー職のスタッフ3名を呼び、今回のレポートの結果を報告しながら、これから足摺テルメが取り組むべき課題について話をしました。幸い、前向きに捉えてくれ、私も含め各々が考えた後の数日後にあらためて話し合うことを決め仕事に戻りました。



約束通り、数日後集まった私たちは、各々調べたことを発表する中で、「会社の求める人物像を明確にし、客観的に見て公平に評価できる基準」については「厚生労働省の職業能力評価基準」があるということに辿り着きました。また、「私が社員の頑張りに対して、労をねぎらうことが全くできていない」については、総支配人である私が積極的に現場シフトに入り、身をもって社員の仕事を体感し、共に汗を流すことを決めました。私が現場に入ることは、私のタイムシフトを見直すだけで可能ですので全く問題なく遂行できるのですが、「厚生労働省の職業能力評価基準」については、やるべきこととは認識できたのですが、今の私には時間的にも能力的にもハードルが高く感じられ、少なからず尻込みする内容でした。しかし、社員の立場に立って考えれば、「職業能力評価基準」があることにより「求められる能力」が明確になり、やる気のある社員ほど努力をするモチベーションにつながることは容易に理解できましたので、困難な道のりであることは覚悟の上で、プロジェクトチームを作り取り組むことを決めました。今回のお話しはここまでです。



次回の「あるあるレポート」では、思った以上に大変なことに気がついた、私たち「足摺テルメ 職業能力評価基準作成プロジェクトチーム」の奮闘記をお話ししたいと思います。楽しみにしてください。
では、また、ありがとうございました。



次回は9月号に掲載予定です。