あるあるレポート
2015年11月号(11月26日発行)

職業能力開発サービスセンター(サービスセンター)が実際に行っている企業訪問等での相談・支援などに関する現場レポートをお届けするコーナーです。


第5回は、秋田職業能力開発サービスセンターの現場レポートです。




ケース1

最近、企業訪問しているときに、以前と会社側の考え方に多少変化が生じていることを感じるときがあります。

今までは、あまり関心を示さなかった「キャリア形成」について、詳しく説明を聞きたいという会社の依頼が多くなっていることです。

会社を訪問してキャリア形成に取り組みたい理由を訊ねると意外な理由が帰ってきました。


まず、会社側の考え方に変化をもたらした理由としては次のことが挙げられます。

(1) 従業員の採用募集を行ってもなかなか人が応募してこない。
(2) 若年者の応募が少なく、高齢者の応募が多くなってきている。
(3) 会社側が求めている従業員のキャリアと、従業員が会社側に求めている要求事項(給与、労働時間等の待遇面)との間にずれが生じてきている。

こういった問題に対処するため、会社側としては、次の取組みを行っています。

(1) 従業員個々人にあった働き方(適材適所)を取り入れている。
(2) 働きやすい職場環境を整備し、労使双方が率直に意見交換できる職場形成に努めている。
(3) 従業員のさまざまな事情を考慮し、出来るだけ退職者を少なくする取組みを行っている。

こうした取組みを支援する上で、サービスセンターとしては次のような提案をしています。

(1) 従業員の定着及び自己研鑽を目標にするためには、会社として何が出来るかを考えること。
(2) 従業員一人ひとりに合ったキャリア形成支援を行うための計画を立て、無理のない範囲での実現を目指すことを目標とすること。

少子化に伴う人口減少はもはや他人事ではないという実感が、会社側からも伝わってきています。そうした中で今後の対応として、従業員が自分の会社に誇りを持ち、能力を十分に発揮できる職場を作ることが必要となってきます。そして最初から全てを完璧に行うのではなく、出来ることから少しずつ取り組むことによって、キャリア形成が培われて来ると思われます。




ケース2

近頃、会社経営者・管理責任者を対象に研修会を開催する機会が多くなってきています。

その内容とは、今後急速に進む人口減少に対応するため、会社が行うべき労務管理のあり方を検討するものです。


研修会では次のようなことをお話しています。

1.キャリア形成支援の必要性

(1) 社会や経済のグロ−バル化によって、環境の変化が予測できないほどのスピ−ドと広がりを見せている。
(2) 仕事の内容も急速に高度化・専門家し、これに対応できる労働者の能力向上が必要である。
(3) 「個」を重視する職業教育訓練への転換が求められてきている。
(4) 高学歴化、高齢化や価値観の多様化によって社員の考え方にも変化が起こっている。
(5) 自己実現の観点から専門性の向上や生涯能力開発への意識が高まっており、こうした状況に対処すべき労働者個々人の能力開発を円滑に進めていくことが必要である。

2.人口減少の現状及び推移

1967年には10,020万人だった人口は、2010年には12,806万人にまで増加しますが、その後減少に転じ、2030年には11,522万人、2060年には8674万人になることが予測されています。

(→参考資料:日本の人口の推移


研修会、意見交換会の中でも、最近採用を行っても申し込みが少ないとの声が多く聞かれます。

前述のとおり、人口減少に伴い労働力人口は、今後確実に減少していきます。

会社は、人材採用は今後益々難しくなることを常に考え、人を育てることに会社方針を切り替えなければならない時期に来ているという認識を持たなければなりません。

これから「キャリア形成支援」に対する相談は、今後益々多くなってくると思います。

この現状・問題に会社・社員一丸となって取り組むため、サービスセンターに是非お気軽にご相談下さい。





秋田職業能力開発サービスセンター

TEL:018-823-0370

E-mail:adds05@xug.biglobe.ne.jp

URL:http://www.akita-shokunou.org/support/